麹菌(コウジキン:日本コウジカビ)の
学名は Aspergillus oryzae:アスペルギルスオリザエで、
2006年に日本醸造学会が、国菌に指定した。
因みに国蝶は、オオムラサキ
国花は、サクラ
国石は、翡翠ヒスイ(アジアでは、日本以外にミャンマーでのみ採れる)

jade

翠玉白菜(台北故宮博物館蔵)もミャンマー産のヒスイとされる。
上の例は、国歌や国旗と異なり、
法律(国会)で制定したものではないのだが、
麹菌(コウジキン)は、国菌というくらいなので、
歴史は古く、日本人の食に多大な貢献をしてきた。
麹菌の何がスゴイかというと、麹菌が無ければ、
味噌・醤油・酒・味醂・酢・鰹節・泡盛・焼酎・漬物を作ることができない事だ。
平安時代後期には既に、麹の専門業者が居て、
貴族の間にも麹由来の調味料が広まった。
麹菌からは、胃腸薬も作られた。
高峰譲吉は、麹菌からジアスターゼを抽出し、自身の名の「タカ」を冠して
タカジアスターゼと命名して、1894年(明治27年)に特許を申請した※。
超ロングランの胃腸薬だ。
高峰のジアスターゼ(アミラーゼ)の抽出成功は、
古くから餅を食べるとき大根おろしをつけて食べると胃がもたれないと言う事が、
大きなヒントとなったとも伝えられる。
漢字の「麹」は中国から伝わった字だが、
「糀」は江戸期※には確認できる和製漢字で特に米糀を指す。
麹は企業が発酵食品生産に使うほか、家庭向けに、
甘酒などの製造用の麹や調味料の塩麹が販売されている。
「糀」は、「〆」とか「峠」などに同じく和製漢字だったのね。
さて、甘酒。
Wikipediaより>>>
甘酒
甘酒の起源は古墳時代に遡り、『日本書紀』に甘酒の起源とされる天甜酒(あまのたむざけ)に関する記述がある。古くは「一夜酒(ひとよざけ)」または「醴酒(こさけ、こざけ(「濃い酒」の意))」と呼ばれた。
奈良時代の歌人である山上憶良が、『貧窮問答歌』において「糟湯酒」に触れており、その頃から既に酒粕による甘酒の原型があったことが窺える。
かつては夏に、「甘い・甘い・あ〜ま〜ざ〜け〜」などの文句で行商も多く、俳句において夏の季語となっている。夏に飲む場合は夏バテを防ぐ意味合いもあり、栄養豊富な甘酒は体力回復に効果的ないわば「夏の栄養ドリンク」として、江戸時代には夏の風物詩だった。『守貞漫稿』には、「夏月専ら売り巡るもの」が「甘酒売り」と書かれており、非常に人気がある飲み物であった。当時の江戸幕府は庶民の健康を守るため、老若男女問わず購入できるよう甘酒の価格を最高で4文に制限しており、武士の内職としても甘酒造りが行われていた。
甘酒の販売
正月には、参拝客に甘酒を振る舞ったり、自宅に持ち帰る甘酒を販売する寺社が多い。また、米農家が収穫を感謝するため、甘酒を造ったり、祭りに甘酒を供える風習が残っている土地もある。
そのまま飲める缶入り、瓶入りのほか、濃縮や粉末、フリーズドライのものが販売されており、ミルクスタンドでは「冷やし甘酒」、また「甘酒ヨーグルト」など各種製品も販売されている。缶入りは冬場に自動販売機で多く見かけられる。
雛祭りの際に飲まれる「白酒」は製法が異なるよく似た別物であるが、甘酒がエタノール含有が僅かなことや安価だという理由で、代品として使われることが現在では一般的である。
現在市販されている甘酒は、希釈前提のビニール袋詰めのものが麹製で、それ以外は酒粕製が主流である。森永製菓の缶入り甘酒(森永甘酒)は、麹と酒粕の双方を使用して製造していると謳っている。ミツカングループの中埜酒造ではフルーツを原料に使用したアルコールが一切含まれていないフルーツ甘酒を製造販売している 。また、マルコメは「プラス糀」シリーズの中で麹を使った無加糖の製品を販売しており、離乳食としての利用法も提案している。
甘酒の栄養
甘酒には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、食物繊維、オリゴ糖や、システイン、アルギニン、グルタミンなどのアミノ酸、そして大量のブドウ糖が含まれている。
成分は原料米とコウジカビ属(Aspergillus)に由来するが、
これらの栄養はいわゆる栄養剤としての点滴とほぼ同じ内容であることから、
飲む点滴と称されることもある。
発酵食文化研究家の是友麻希によると、特にブドウ糖は目が覚める朝、空腹時に何かと一緒に摂取すると血糖値が上がるので効果的であるという。
マクロビオティックでは砂糖の代わりに甘味料として使われることが多い。「ジャパニーズヨーグルト」として海外に販売している企業もある。
冬季では体が温まるようにあるいは風邪の予防として甘酒を熱くし、夏季はさっぱりと飲めるようにショウガ汁を入れて飲まれることがある。
甘酒のアルコール分
酒粕が甘酒の原料に使用されることがあるが、日本食品標準成分表によると酒粕にはアルコール分が約8%程度残存している。原料に含まれること、あるいは製造過程で生成されることで、甘酒にもエタノールが含まれることがある。法的には飲料に含まれるアルコール分が1%未満であればアルコール飲料ではなくソフトドリンクとして扱われ、未成年者でも飲用が許される。ただし、酒に弱い者(特に幼児)や妊婦が大量に飲むと酔う可能性があることには特に注意すべきだろう。
参考:酒粕甘酒のレシピ(酒粕と砂糖で作る)
甘酒の製法
製法は複数存在し、両製法を使用した製品も存在する。
麹を使用する製造方法
- 米こうじと米を原料とする。150gの米、3合の水で作った粥を50 – 60°C程度に保温し、200gの米こうじを混合、撹拌し、1晩(10 – 12時間)程度かけてコウジカビ由来の酵素(アミラーゼ)によってデンプンを糖化することで甘味を得る。古く「一夜酒(ひとよざけ)」と呼ばれたのはこの製法から来たものである。冬でないと酒を造れない酒蔵が夏の副業に手掛けていたともいう。
- 糖化の過程では、コウジカビのアミラーゼによる糖化のほか、プロテアーゼによるタンパク質のアミノ酸への分解や、場合により混入乳酸菌による乳酸発酵も進行する。
- コウジカビの許容限度以上に温度が高すぎると酵素が充分に作用せずに糖化が進まず甘味が乏しくなる。
- 逆に温度が低すぎると混入した菌による乳酸発酵が進行しすぎ、出来上がる前に他の雑菌も繁殖してくるので、酸味や問題ある雑味が強く風味が損なわれる。
- なお、混入酵母があった場合、進行したアルコール発酵の程度に応じ、アルコール(通常は極微量)を含むことになる。
- 参考:炊飯器で米麹甘酒:甘酒はデンプンが糖化されて吸収し易くなっているが、カロリーは同じ
- 65°Cの温度で23秒間加熱すれば一般的な乳酸菌を不活化できることが知られているため、前述のように50 – 60°C程度に長時間保温する。
- 本来は米由来の糖分で十分に甘いので砂糖を加えない。
- 市販のものでは砂糖など糖類を加えたものも存在する。
- (通常、多くの甘酒・酒は加水をして糖分を調整して販売されている)
- 酒粕を使用する製造方法
- 酒粕を原料とする。
- 湯に酒粕を溶いて加熱し、砂糖などの甘味を加える。
- 日本酒由来の酒粕には、発酵酵母など各種栄養素も多く含まれており、製法も安易である。
- 日本酒由来の酒粕ではなくこぼれ梅(みりん粕)を使用する場合もある。
- 材料の酒粕にはアルコールが含まれているため、作られた甘酒に少量(場合により酔う程度に多量)のアルコールが含まれている場合もある。
- 酒粕はすり鉢などを用いて滑らかにとかしたり、塩を一つまみ加えるなどと工夫する人もいる。
- 麹発酵のための設備が不要であり、酒造の副産物を活用出来るなど利点も多い。
以上、Wikipediaより
要約すると、「甘酒は飲む点滴」と言われるほど、栄養価が高い。
ビタミンB群・アミノ酸・糖類などが夏バテ防止となるので、
江戸時代は、幕府が甘酒の販売価格に、4文/1杯という上限を設けていた。
甘酒は、酒粕を砂糖とお湯で溶いたものと、米麹甘酒の2種類ある。
しかし、酒粕を湯で溶いたものが、寺社の催事で普及していたので、
本来の、米麹の甘酒の味を知っている人は少ない。
飲む点滴という割には、ミネラル補給ができない。
誰が言い出したのか「飲む点滴」というからには、
ミネラルを補給しないとダメでしょ!
だから 僕は、海洋深層水を、塩分濃度が最適0.9%になるように加えて、
理想の自家製米麹甘酒を作った。
あわせて、塩分濃度を0.9%にするのがベストな(完璧な)ミネラル補給となる。
これこそが 飲む点滴というべきだろう。
海洋深層水には、「NaClが99.99%の精製塩」には含まれない成分が、
(海水に)22%含まれている。
つまり、海水の塩分のうち、78%がNaClで、残りの22%は、
NaではなくCa、K、Mgなどの塩で構成されている。
この、22%を摂取することで、微量ミネラルの補給をして、NaClの摂り過ぎをバランスする。
だから、米麹甘酒に塩を足すなら、自然塩がベターで、海洋深層水がベスト。
海洋深層水は↓で、入手できる。
http://www.koshiki-dsw.com/shop/shopbrand.html?search=
アーサーバイオに少々在庫があります。
自家製米麹甘酒の製法
酒粕・砂糖不使用で、ミネラルバランスが完璧!
<必要なもの>
ヨーグルトメーカー(恒温器:時間と温度をデジタルでSETできるもの)

僕は、タニカのヨーグルティアを使っている。容量は1200mlだが、甘酒やヨーグルトなら、1000ml用。
ごはん1膳強(250g:冷ご飯なら、電子レンジで加温)
米麹200~250g(スーパーや道の駅で300g入や500g入で売っているものが無難)
湯
合計で800ml
及び、海洋深層水 好みで (適量:海洋深層水13%×60ml+甘酒800ml)、ショウガ少々。
<製造方法>
ヨーグルトメーカーに、ご飯と米麹と60℃のお湯を容れて、
スプーンで米麹をほぐしてご飯とよく混ぜる。
60℃×12時間でセットしてスタート。
内蓋を外して、ネジ蓋のみにして、12時間なら、3~4回スプーンで上下を返す。
完成後、冷蔵庫で冷やして、海洋深層水や、ショウガのおろし汁で、味を調整する。
最短5時間でもできるらしいのだが、僕は、甘味が物足りないので12時間かけて醸す。
各種レシピでは、55℃~60℃としたものが多く、
低い温度では、酵母菌発酵で、酸味が出てしまう。
60℃設定で、内蓋を外すと、丁度よい。
炊飯器で醸す方法もあるが、温度調節は、機種によるので、
温度計を用意するよりも、恒温器でSETが無難。
免疫力upの為に
人間の免疫機能は、小腸の上部にあって、
赤ん坊では、母乳に含まれるカゼインが重要だという。
離乳後は、米麹(国菌)やヨーグルトや納豆などの
発酵食品という善玉菌によって、守られ育まれている。
だから、人類と付き合いの長い発酵食品を摂る事で 免疫力が上がる。
これは、狂牛病などの研究課程で明らかになってきた事で、僕の確信でもある。
腸は、体の内なる外でありながら、取入れ口でもあるので、vulnerable(脆弱)なんだ。
腸は脳よりも古い器官で、小腸が免疫を司るのは、文字通り 腑に落ちる話だ。
ミミズ(シンプルで原始的)には腸があるが、脳はわずかな神経系以外に無い。
僕は、小腸が人間の気分を決定するのではないかと思っている。
つまり、飲食物と腸内細菌との親和性が腹の虫の居所を決めるのだ。
菌類や酵素の最適な温度やPHをキープすることで、
腹の虫の機嫌がよくなり、免疫力がupし、気分も落ち着く。
免疫力は生活の乱れやストレスですぐに下がってしまう。
下げないためには、「十分な睡眠」「適度な運動」「バランスの良い食事」が大切だ。
バランスの良い食事の調味料の1つとして、万能発酵飲料・調味料
8月5日は、発酵の日
アーサーバイオのHPブログでは、今後、
自家製ヨーグルト
自家製納豆
海洋深層水を使った塩麴
自家製味噌造り(10月以降) 等
発酵食品のレポートをしていく予定です。
微生物・昆虫(タマムシ)・ギャンブル・古典(雨月物語)
土壌汚染・解体土木・不動産取引・・・のハナシも、、、追々書きます。
by野村龍司