ヤマトタマムシの話

掌中の玉

ヤマトタマムシは、英名Jewel Beatleと言って、世界一美しい昆虫だと言われる。

かつて昆虫少年だった僕も、タマムシ採りに辿り着くまで、随分と時間がかかった。

タマムシを採るには、長い柄のついた虫採り網を振り回して、

スイープ」という方法をとる。


梅雨明け後の1ケ月程、快晴の日中、11時頃から15時頃にかけて、

エノキの樹冠をランデブーするのを、スイープする。

カラス除けに、ベランダや畑に、CDをぶら下げているのを見たことがある人もいると思うが、

タマムシの羽根は、CDの光る面と同じで、捕食者の鳥が妖しい光glareに驚いて逃げる効果を狙っている。

だから、鳥に捕食されないように、暑い真夏の真昼に飛ぶ

エノキの樹冠を飛ぶヤマトタマムシ2匹写っている

又、【タンスに玉虫を、入れておくと着物が増える】という迷信がある。

美しいだけでなく、縁起のいい虫(瑞虫)とされる。

市場価格は、生体 1匹/¥5,000_  漆工芸に使う羽根2枚セットで、¥2,000_ぐらいだが、

僕は、1日に60匹捕まえたことがある。

ひと網で、7匹捕まえたこともあるが、どこで獲れるかを、誰にも言わない。

 

セミは、オスだけが、うるさく鳴くが、メスは、その音色を聴いて、元気のいいオスに寄ってくる。

その鳴き声で同種を判別しているはずだ。

蛙鳴蝉噪」(あめいせんそう)という言葉の通り、

カエルセミは、繁殖期に、うるさい生物の双璧で、

鳴き声で、同種を判別する

蝉が地中から、羽化してからは、僅か1週間の短い夏を謳歌する

の場合、水中から羽化すると、オスは草の汁しか吸わないが、

メスは、受胎後に、動物の生き血を吸って、卵巣の栄養にする

或る種の「携帯用電池式蚊除け(勝手広告)」は、オスの周波数の羽音を出す

そうすると、懐胎後のメス(吸血鬼)近づかない

昆虫の、メスは懐胎後、オスを避ける

用済みだ

受胎後の蚊のメスは、叩き潰される危険を冒しても、

滋養豊かな、血液のドナーを物色し、

血を吸った後は、産卵に適した水溜りを探して飛ぶ

カマキリ(カマキリ夫人はいつも寡婦だ)でも、セアカゴケグモ(背赤後家蜘蛛 : red back widow)でも、

メスがオスを必要とするのは、成熟してから受胎までの一時期で、

コトが済むと、産卵の栄養補給の為に、 オスはメスに喰われるのが常だ。

ココまで、ロックオンされると、もうオスは、抵抗しないんだろう。

 
このことを、彼らは何億世代も、繰り返して生きて来た。

恐らく、受胎した後で、愛しいダーリンは、美味しい食べ物(手軽で貴重な蛋白源)に見えるように、

メスの体の内部に変化が起きる

オスの方は、その場を去れば喰われずに済むものを、いつまでも、その場に居て、

抵抗することなく、じっと喰われるのを待って、卵の栄養源になって貢献するよう、

遺伝子にセットされている。

いつまでも、その場に留まるのは、昆虫一般に見られる交尾後警護とよばれる行動で、

最後に交尾をしたオスが受精で有利となるので、

オスによる警護は自らが父親になる確率を高めることになる。

遺伝子を遺す為なら、不惜身命じっと喰われるのを待つ。

 

タマムシが、産卵するのは、キノコ(菌糸)がダイジェストしていない広葉樹だ。

広葉樹の、伐採後半年以内の丸太や立枯れ木で、2~3年で、羽化する。

幼虫の主な栄養は、セルロース・ヘミセルロース・リグニンで、

針葉樹が持つフィトンチッドは、好まない。

玉虫は、京都御所にはいないが、明治神宮にいる。

上野公園にはいないが、下鴨神社に いる。

京都御所や上野公園のように、朽木や丸太を片付けて焼却ゴミや製材にすると、玉虫が産卵する所がない

明治神宮や下鴨神社のように、自然林があれば、玉虫の幼虫揺籃する木材がある

つまり、玉虫が育つにはエノキの木だけでなく、後背地(backyard)が、必要だ。

タマムシが集まるのは、エノキの樹冠だが、恐らくメスは、

エノキの葉を、 産卵の栄養源にしていると考えられる。

だから、妊婦の多分に漏れず、の食欲は、旺盛だ。

つまり、タマムシにとってエノキ(榎)は、エサでもあり、出会いの場でもある

受胎後(妊娠中)のメスは、遺伝子を残そうと寄ってくるオスを、煩わしく感じながら、

エノキの葉をたっぷり食べるのだが、産卵に適した木を探す事ばかりイメージしているはずだ。

それに対し、多数のメスに授精後のオスは、本懐を遂げ(ミッションが完了し)ているので、

その場(樹上)で死んでもいいのではないか?

カブトムシのメスも、受胎後産卵すると、越冬することなく、死んでしまう。

つまり、カブトムシもタマムシもセミも、成虫は越冬しないので、

ひと夏の経験」で、世代が変わっていく。

蝉で、地中に居る期間が7年・13年・17年という種類が居て、

その周期(かならず素数)で、大発生する。

(蚊は、一部が越冬する。)

さて、以上の知見(experiment )示唆するものは、何だろう

僕は、以下のように考える。

人間の女も、相手を見つけて、遺伝子をゲットした(出産した)後で、

もし、子育てに協力しない男や、給料を運んで来ない(蛋白源にもならない)男だったら、、、

そんな亭主は、要らないとしたもの。

さっさと別れて、養育費を請求することだ。 (子供が成人するまできちんと払ってくれるなら、、、)

タマムシやカマキリやセアカゴケグモの生態から得られる箴言(wisdom) は、

女にとって別れた男は、要らないものだということ】だ。

永い間、愛し合ったというのは、 恐らく女にとって、何の意味もない。

今さら、遺伝子を貰う必要もない場合、昔の男は要らない。

別れた相手に復縁を迫って、ストーカー事件を起こすのは、いつも男の方だ。

別れても好きな人」だとか「誰に抱かれても忘れはしない」というセリフは、

男性の作詞家女性歌手に歌わせているが、

単に願望を歌にしたものだろう

もっと卑近な言い方をするならば、

男にとって、いい女とは、美人だとか、スタイルがいいとかいうことではなくて、

ずばり遺伝子を残すチャンスのことだ。

同じ意味で、ウェストが細くて若い女がもてるのは、

少なくとも、受胎していない(妊娠中でない)ので、男にとって、

自分の遺伝子を残す可能性が高いという事を意味する。

その反対に、ウエストが太い女や、年老いた女を好む男がいたとしても、

妊婦や、お婆さんを追いかけるので、遺伝子が残っていない。

つまり、男が若くてウェストが細い女を好むのは

自然淘汰の結末だ。
(LGBT(レズ・ゲイ・バイ・トランスジェンダー)の内、LGは、子孫が残らないハズなんだが)

 

 

 

 

誤解を招き易いので補足しておく(コメント欄がないので、炎上する心配は無い)が、「肉体は遺伝子の乗物」という前提のもとに、非情且つ論理的に求めた結論なので、

若し、人間に限って精神が存在するという前提に立脚するならば、違う結論になる。