センス・オブ・ワンダー

水は、摂氏4℃で 密度最大(ピーク)となり1 (g/ml)ですが

さらに冷えて0℃の氷になると、密度は0.9になるので、湖沼や河川では、氷が浮いて水面から凍り始めます。

 

淡水魚は、4℃の水底でじっと活動を抑制していると、氷の下の水に閉じ込められても、春が来たら氷が融けて復活することが出来ます。

実にうまく出来ていると感心します。

 

前回のミッション:湖水浄化において、

摩周湖は「流入・流出河川がない閉鎖湖であり、周辺の降雨が土壌に浸透した後  十分に濾過(ろか)されて流入する

という記述がありますが、これは、表層河川からの流入ではなく、伏流水が水面下で岸から浸み出すということです。

池田湖にも、開聞岳裾野の伏流水が湧出する唐船峡という地下水脈の露出があります。

富士山の裾野に白糸の滝があり、伊吹山の裾野に泉神社の湧出があり、

いずれもミネラル豊富で、大変にきれいな名水です。

 

そこで 土の濾過(ろか)機能について、以下説明致します。

土は、その粒径によって細粒から順に粘土・シルト・砂・礫・・粗粒なります。

雨水が地下に浸透し、上記 粒度分布の土が非常に長い時間をかけて、締め固まっていきます。

つまり、大豆と米を1合づつ混ぜて振ると大豆と大豆の隙間に米粒が入り込み、2合より少なくなる理屈です。※1

土木用語では、「水締め」という言葉を使いますが、粒子と粒子の空隙を、さらに細かい粒子が埋めていき

重力やイオン結合によって空隙が埋まっていきます(=圧密沈下)。

細粒はどんどん沈み込みますが、空隙が埋まっていくにつれ、水平方向に細粒が層を形成して、或る程度の厚みと広がりになると、

これが不透水層として働くので、その不透水層の上を地下水が湛えられて、海や湖沼に向って緩やかに流れます。

これを帯水層といいます。こうして水平方向に縞状に幾重にも地層が形成された結果、帯水層(不透水層の上)を地下水が流れます。

帯水層の空隙率不透水層の傾斜(動水勾配:落差と水平距離)によって、地下水流速が計算できます。

また、帯水層の空隙といっても大変微小なので、微生物の最小寸法≒1μ前後 (1μ=1/1000mm)よりも小さく

有機物はミネラルと結合・沈殿・濾過を経て、地下水の流れる帯水層は無菌状態となります。

地中の河川といえるような太い流れの中も無菌になります。

地表付近 砂層の上に微生物膜(バイオフィルム)が形成されて、フィルターができるので、

それより下へは、有機物を通しません。

 

喜多方市水道課の「手作り濾過器(ろかき)を作ってみよう」というページ ※2

簡易濾過器

上の画像で、1.5Lのペットボトルで、濾過器ができると書いてありますが、

地下水が、上記粒度分布のように浄化される機構のヒナ型です。

実際には、泥水でも何でも濾過(filtrate)されますが、

最も微細(fine)な天然の濾膜は、砂利や布やティッシュではなく、ティッシュの上に形成されるバイオフィルム(微生物膜:Biofilm)です。

ですから、仮に泥水を上から注いでも、バイオフィルムが形成されるまでの1週間ほどは、飲めません。

また、重金属(鉛・砒素・フッ素)などは、濾膜(バイオフィルム)を通過してしまいます。

 

 

水の密度が4℃で、最大になること」と「地下水が無菌に濾過されていること」は、まさにWonder です。

 

 

※1 同様にアルコール180mlと水180mlを混ぜると340ml程度に減容します。

※2 喜多方市水道課の簡易濾過器には、バイオフィルム(微生物膜:Biofilm)の記述がありません。