酒呑みの化学

12月に入り、忘年会など 酒席が多くなります。

サラリーマンをやっていて、「お酒の方は、いける口ですか?」と聞かれると

私の場合「人並に たしなむ程度は、、、」と答えるようにしていますが

そのように言う人は、人並以上に呑めます。

 

私は、初めから呑めた訳ではありません。

すぐに顔が赤くなるので、

恐らく アルコールを分解する酵素は、生来 持ち合わせていなくて

少しずつアルコール分解機能を鍛えた結果だと思います。

 

お酒のアルコールは、エチルアルコール(C2H5-OH)です。

アルコール共通に、水酸基(-OH)が、分子の端部に付いています。

これは、アルコール性水酸基と呼ばれるモノで、アルコールの特徴と言う事ができます。

エチルアルコール(C2H5-OH)が、アセトアルデヒド(CH3-CHO)という毒素に変化(H2が抜ける)して、血管を巡り、

血液脳関門をも突破して頭痛(宿酔:二日酔)の原因となります。

血液脳関門(BBB)は、本来 毒を脳に入れないようにする機能を持っているのですが、

水溶性の毒をブロックしても、アルコールやアセトアルデヒド等の脂溶性の毒物を通してしまいます

 

私は、お酒を飲む際に 高校2年生時に化学の先生から教わった事を守っています。

先生は、肉や魚を食べながらお酒を呑むと悪酔いしないと言いました。

理由は、以下の通りです。

 

肉や魚のタンパク質は、アミノ酸で出来ていて、

アミノ酸の特徴は  -NH2 -COOH+を必ず備えていることです。

アミノ基(-NH2 )カルボン酸(-COOH+)です。

基というのは、反応性が高く、その腕で炭化水素と結合していますが、

アルコール性水酸基(-OH)とカルボニル基(-COOH)が出会うと

R-OH+R’-COOH→R-COO-R’+H2O   (R,R’は炭化水素)

 となり 脱水縮合で水分子とR-COO-R’が出来ます。

R-COO-R’これがすなわち、エステルという無害分子です。

以上、高校の化学の先生の教えは、エステル(無害分子)が出来て、アセトアルデヒド(毒素)が出来ないので、酔い難いというものです。

実際の反応兎も角、アルコール・アミノ酸・アルデヒド・エステル脱水縮合やなどの関係を簡単にまとめてあって、

理解し易い小咄だから、今だに覚えているのだと思います。

私は、お陰で、化学の分野を理解する様になりました。

 

実際には、タンパク質がアミノ酸に分解されるまで時間がかかり、アルコールが胃から吸収されるのに対し、タンパク質の大半は、腸に行くまで、アミノ酸になりません。

醸造酢の主成分は酢酸(CH3COOH;カルボン酸の一種)なので、酢の物を摂ると、そこでアルコールが直ちに酢酸エステルに変わるはずです。

いずれにしても、お酒と一緒に何か食べ物を摂取すると、胃からの吸収に時間がかかるので、アルコール : 酔いが回るのに時間がかかるのは間違いないです。

ほとんどのお酒(ワイン以外)は、ノンミネラル飲料です。

体外に排泄される際には、カリウム・ナトリウム・カルシウム・亜鉛などのミネラルと一緒にに出て行くので、お酒は体からミネラルを奪います

酒呑みdrunkerにとってはこちらの方がシリアスな問題だと思います。