堆肥(コンポスト)は、分解の程度により、未熟・中塾・完熟という分類がされます。
牛の腸に棲む病原性大腸菌が もやしなどの発芽野菜を経由して感染する理由は、
畑に撒く未熟堆肥が原因です。
未熟堆肥中の大腸菌が 発芽野菜の種子に付着して、水耕栽培培地で増殖すると考えられます。
2011年にヨーロッパで集団発生した病原性大腸菌O-104の食中毒では死者50人。
ドイツの国立ロベルト・コッホ研究所は、原因食がスプラウト(Bean and seed sprouts:発芽野菜)であるとして、
スプラウトの生食を控えるように注意喚起をしています。
1996年7月に堺市の小学校で発生した病原性大腸菌O-157による集団食中毒で、死者3名が出た際には、※脚注
当時の厚生省が、カイワレ大根を原因食として疑ったために、生産した工場などに立入検査が行われ、
その結果O-157は不検出でした。因果関係は立証されなかったので、
風評被害を受けたとするカイワレ大根生産業者らが起こした
国家賠償を求める民事裁判では、最高裁で国側敗訴が確定しています。
結果的に、当時の厚生大臣(後の総理大臣:菅直人)のフライイングで風評被害を受けたという決着でしたが、
この事件を契機にスプラウト生産における衛生管理指針 – 農林水産省などが策定されました。
そのため 現在 日本では、発芽野菜を安心して食べることができます。
完熟堆肥であれば、70℃の高温醗酵時(セルロース分解期)に病原菌が死滅します。
生肉の場合でも、65℃1分間加熱で死滅します。
ベロ毒素産生性大腸菌は、しばしば家畜の腸内に存在しており、
未熟堆肥を使用した非加熱のサラダ野菜を介して人間に感染します。
未熟堆肥の施用は 人命にかかわるという例です。
アーサーバイオの技術は、短期間に完熟堆肥を作る技術です。
短期間に完熟堆肥を作ることができるので、畜糞などのストックヤードが小さくて済みます。
以上、ホームページ本文に一部加筆しました。
※脚注
感染源は、カイワレ生産工場ではなくて、輸入カイワレ種子です。